『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習 という訴訟まみれの映画を語ってみる』

本作はアメリカでは話題になった作品だったが、アメリカとカザフスタンに偏った作品で、日本にはあまりにも関係ない作品だった為、日本では公開すらされないんじゃないかと危ぶまれた一本であった。

ちなみにモキュメンタリ―とはあくまでも”ドキュメンタリー”風に撮られた偽ドキュメンタリーのこと。

主人公のボラットがカザフスタン人というのももちろん嘘で、イギリス人である彼の持ちキャラの一つなのだそうである。

このほかにも主人公役のサシャは、2002年に日本でも公開された『アリ・G』の主人公を持ちネタとしている。ちなみにこちらは黒人かぶれの白人ラッパーという設定。このへんから想像できるように、サシャは人種問題をモチーフにした笑いを得意としている。

ボラットという映画も冒頭から過激である。
ユダヤ人の彼がユダヤ人を揶揄するカザフスタンの『ユダヤ追い祭り』なる本当にはないであろう祭を紹介したり、金髪でやや肌が褐色の女性と熱烈なキスをした後に彼女を「私の妹です カザフスタン売春選手権で4位入賞」と紹介する。

もうとにかく冒頭から普通の人は電源をオフにしてしまいような内容。

更にカザフスタン政府の依頼により、ボラットはアメリカ合衆国にわたり、旅をする事となる。
ボラット自身が虚構であるように、映画の内容も虚構であるかのように進んでいくのですが、そこはモキュメンタリ―。
まるでどっきりのようにどこまでが演技でどこまでが本当なのかさっぱり判りません(笑)

最後はハッピーエンドなのですが、もう何が何やら(;´∀`)

とにかく、興行収入的には成功したがあちこちから訴訟を起こされた問題作でもありました(笑)

その昔、クウェートで開催された射撃の競技大会で金メダルを獲得したカザフスタン代表のマリア・ドミトリエンコ選手が表彰台に上がり、国歌が流れる場面で、『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』で使われた曲が流れたことで、クウェートの大会関係者らが謝罪をする事件が起きたほどである。

公開後3日間の全米映画興行収入ランキングは、2,645万ドルで初登場1位。全米で大ヒットを記録した一方、製作に纏わる訴訟も続出する程、アメリカを痛烈に皮肉った過激な内容と、ゲリラ撮影を終始敢行したという、コーエンの体当たりパフォーマンスは必見である。

カザフスタン国営放送のリポーターが全米を旅するという、実に興味のない内容ながら、最後まで引き付けられる魅力溢れた作品ですが、嫌いな人は本当に嫌悪しかないでしょうね(笑)

アメリカにおける全ての権利団体、女性団体や共和党、その他アメリカにおける何もかもが笑いものにされているのが、自身の国(日本)にも当てはまり、考えさせられる部分だと思いますね。

もし本当に自分自身がリベラルだと思うなら、一度フラットな目で観てみる事をお勧めします。

では、今回はこの辺で。


さよなら、さよなら、さよなら。